コバノランタナ(寒空の紫)
コバノランタナ(寒空の紫)
おはようございます。
たぶんコバノランタナです。
本格的な寒さが身に染みるようになってきましたが、ふと足元を見ると、紫色の小さな花が身を寄せ合うようにして咲いていました。
冷たい風が吹き抜ける中で、地面や壁を這うように枝を広げ、そこだけ春の忘れ物のような彩りを放っています。一般的なランタナに比べて葉も花も小さく、その繊細な姿が、かえってけなげな印象を与えます。
指先がかじかむような気温の中でも、懸命に花びらを広げている様子には、静かながらも確かな生命力を感じずにはいられません。
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コバノランタナは、漢字で書くと「小葉のランタナ」。その名の通り小ぶりな葉を持ち、茎が長く伸びて垂れ下がる性質があるため、フェンス絡ませたり、グランドカバーとして植えられたりしているのを街中で見かけます。
本来は暖かい地域が原産ですが、この仲間の中では比較的寒さに強く、環境によっては冬の間もこうして花を見せてくれることがあるそうです。長い期間にわたって道行く人を楽しませてくれるその姿勢は、どこか忍耐強さを思わせます。
冬枯れの景色の中で見つけた小さな紫色は、寒さに縮こまっていた背筋を、少しだけ伸ばしてくれるような気がしました。
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