マリーゴールド(名前の迷い路)
マリーゴールド(名前の迷い路)
おはようございます。
たぶんマリーゴールドです。
花壇の隅で、温かみのあるオレンジ色の花が咲いていました。
くしゅくしゅとした花びらが幾重にも重なり、冷たい風の中でそこだけ小さな太陽が照っているようです。よく見かける親しみやすい花ですが、改めて「これは何という品種だろう」と考えると、少し自信がなくなってしまいました。
小ぶりなフレンチ・マリーゴールドなのか、それとも大輪のアフリカン・マリーゴールドなのか。あるいはその中間の交配種なのか。花の大きさや草丈、花びらの形を見比べてみますが、どれも似ているようで少しずつ違い、詳しい名前までは特定できませんでした。
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マリーゴールドと一口に言っても、その世界は迷路のように奥が深いようです。
一重咲きのものから、ボールのように丸いもの、バイカラーのものまで、品種改良によって数えきれないほどの種類が存在します。「聖母マリアの黄金の花」というきらびやかな名前を持ちながら、日本には江戸時代に渡来し、「孔雀草(クジャクソウ)」や「万寿菊(マンジュギク)」といった和名で定着しました。
名前を特定しようとあれこれ考えるのも楽しい時間ですが、わからないまま眺めるのも悪くありません。名前のラベルがなくても、目の前にあるその明るさは変わりませんから。冬の入り口で出会ったその色は、理屈抜きで元気をくれる輝きでした。
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